レシピ開発の裏側

今までに作ってきたオリジナルレシピはどのくらいあるの?と聞かれることがあります。
正直に言うと、ちゃんと数えたことはありませんが、料理教室smile kitchenを主宰していた頃は、毎月新しいレッスンメニューを考えていました。レッスンのレシピ数だけでいうと、1レッスンに4メニューそれが3コース。毎月12レシピ×12か月144レシピ×8年、+イベントレッスンやお菓子レッスンなどもやっていたので1000以上になります。さらに企業レシピ開発、掲載レシピ、カフェメニュー開発などを含めるとおそらく2000以上にはなるかと思います。


働く女性が、忙しい毎日の中でも「これなら作れそう」と思えるレシピ。特別な材料を使わなくても、ちゃんとおいしくて、家族に喜ばれて、翌週もまた作りたくなるもの。そんな現実的で、でもちょっと気分が上がる料理を意識して、ずっとレシピを組み立ててきました。

そして今、企業様の商品開発やカフェのメニュー開発に関わる中で、レシピづくりはさらに奥深いものになっています。クライアントさんごとにコンセプトもターゲットもまったく違います。
だから、基本的に「以前のレシピをそのまま使う」ということはほとんどありません。毎回ゼロから考えます。

カフェメニューの場合は特にそうです。

試作して「おいしいね」で終わる世界ではありません。
そこからが本番です。

✔ スタッフさんが同じ味を再現できるか
✔ 仕込みは現場に無理がないか
✔ 忙しい時間帯でも回る工程か
✔ 原価率は適正か
✔ 廃棄ロスは出ないか

味は大前提。でも、ビジネスとして成り立つかどうかがとても重要です。

例えば、少し高価な食材を使えば、味は一段と良くなることがあります。でも、その結果原価率が上がりすぎてしまったら、長く続けられません。逆に、原価を意識しすぎて魅力が落ちてしまえば、お客様は戻ってきてくれない。
このバランスを探る作業は、いつも真剣勝負です。

さらに、盛り付けもとても大切です。
料理は目からも食べるもの。

どんなお皿に盛るのか。
高さを出すのか、広がりを見せるのか。
写真を撮ったときに、どう見えるのか。

器選びひとつで、同じ料理でも印象は大きく変わります。私は、料理だけでなく、食器や全体の世界観まで含めて考えます。そこまで設計して、はじめて「売れるメニュー」になると思っています。

レシピを作って終わり、ではありません

レシピは設計図。
その設計図が現場で形になり、お客様に届き、リピートにつながり、売上として積み上がっていく。そこまで見届けて、やっと一つの仕事が完結します。

振り返ると、何千というレシピは、ただの数ではなく、その都度向き合ってきた課題の数でもあります。同じ名前の料理でも、背景が違えばまったく別物になる。だから毎回が新作で、毎回が挑戦です。

私にとってレシピづくりは、「おいしい料理を考えること」以上のもの。
コンセプトを形にして、数字と現場を見ながら、再現性と収益性を両立させること。

それが、今も変わらず続けている、私の仕事です。

カフェで出すメニューの場合は
試作して、味をみておいしければOK、ということでもなく
お店の方で再現性が取れること、また
原価率を考えながら作っています。


盛り付けも重要。そのための食器選びも。

レシピを作って終わり、ではない世界です。

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